お久しぶりです。初めてこのブログに来ていただいた方は初めまして、タカトウです。
今回のブログは私が担当です。
皆さん、今年のGWはどう過ごしましたか?
私はGWを使ってある計画を立てていました。
それは、最近なにかとエンジニア業界で話題になっている深センに行ってみたいという計画です。
- 曰く、深センは現金を使わない
- 曰く、深センはQRコード決済で全てを済ます
- 曰く、深センはリンゴマークのないiPhoneが売られている
- 曰く、深センはシェアサイクルでの移動が盛ん
- 曰く、深センはエンジニアにとって最高の場所である
などなど、沢山のウワサがあり、実に興味深い都市です。
で、
実際に行ってみた
国境の駅、羅湖に到着!!
今回は仕事や何かものづくりをするためではなく、単なる観光に近い状態ですが、
それでもこの目で確かめてみたいと思い、実際に行ってウワサを確かめて来ました。
主に以下のことについて書いていこうかと思います。
- 深センの街の様子を実際に観察したい!!
- QRコード決済で買い物をしたい!!
- シェアサイクルに乗りたい!!
- 中華スマホ買いたい!!
それでは、本題に入っていきましょう!!
深センの街の様子
華強北の電気街
電気街は「华强北」という駅から降りて、5分位の距離にあります。
ドローンが辺りに飛び交い、観光客を誘います。
電気街広場の様子。広々して気持ちいい。

お店で売られている大量のドローン軍団
「赛格康乐大厦」という建物の中では、スマホ用グッズが大量に売られていました。
確認できただけでも、スマホカバー、充電器、USBケーブル、保護ガラス、バッテリーなどなど。
とても多くて、とても数え切れないほどです。
また、建物の一階ではスマホの修理屋が並んでいます。
お店の人に値段や修理時間を質問してみましたが、日本よりもだいぶ安くて早いです。
スマホ修理のお店。電気街全体で数えると、50店以上の修理屋がありました
双龙通讯市场
「双龙通讯市场」は、先程の電気街から大通りを挟んだ反対側にあります。
ここでは、大量のスマホと、スマホ内部の電子部品が売られていました。
更に驚いたことに、スマホ本体の金属ケースはおろか、
それを作り出す金型から売られています!!∑(゚д゚ )
NC加工機も合わせて売られています。自分でもオリジナルの金型を作れますよってことでしょうか……?
お店の奥では、手の開いている売り子が手慣れた様子で、スマホをはんだこてで分解していました。
そのまま使える部品は販売したり、また新しくスマホとして制作して販売しているのでしょう。
写真撮影を嫌う人が多かったため、ここではあまり撮影できませんでしたが、
私の中ではこの場所が一番の衝撃でした。
深圳书城
中国語で本屋は書店と言います。もし検索するときは書店で検索してみてください。
「少年宮」という駅の近くに、「深圳书城」という、深セン最大級の書店があります。
休日ということもあってか、沢山の人が書店を訪れていました。
写真の連絡通路を挟んで両側が書店。建物の中には他にも、飲食店もあり、
ゆっくり本探しと読書ができる
早速、IT関連のフロアへ行き、どんな本が読まれているのかリサーチ。
トレンドとしては、やはり、中国でもディープラーニングや人工知能関連の本でした。手前の棚に、沢山の関連書籍が積まれていました。
プログラム言語としては、CやC++、pythonなどが多かったかな。
そして、Android関連の棚でハッキング・クラッキングの本を見つけました!!
(ง°`ロ°)งよっしゃぁぁ‼
いかにも怪しい雰囲気の本。セキュリティエンジニアとして
中国のハッキング事情を知る上で有益な情報ですね
ここでは立ち読みがOKなようなので(というか他の人なんか地べたに座って読んでる)、
どんなことが書かれているか確認。
WireSharkでのパケット解析や、apktoolでのデコンパイル、objdumpを使ってのsoファイルの逆アセンブルと改ざん方法などなど。
割りとメジャーどころを抑えていますね。普段の業務とも関係の有りそうな項目が多かったです。
中国語は流石に読めませんが、コマンドやツール名から何をしようとしているのかは大体理解できます。掲載されている図解がやや古い(エミュレータが0S2〜4.X代)のが気になったくらいでしょうか。
その他にも、近くにはUnity関連の書籍コーナーを発見しました。
中国でもゲーム開発でUnityを使うんですね。その他にもゲームエンジンとしてCocos2dの参考書が置いてありました
“游戏“は”ゲーム”、”开发”は”開発”の簡体字です。つまり、”Unityゲーム開発”ですね。
Unityは5.xと2017に対応している書籍が売られていました。
Alipayでの”自由な”お買い物
次は逆に、できなかったことをご紹介。
冒頭で触れたように、深センではQRコード決済が異常に普及しています。 それこそ、どこでもスマホさえあれば簡単にお買い物ができます。
緑がWechat, 青がAlipay用のQRコード。
QRコードをテーブルに貼ったりパソコンに貼ったりしていた。
有名な決済アプリに、WeChatとAlipayがありますが、ここ最近になって、 中国国外の人(正確には中国のクレジットカードもしくは住民票を持っていない人)は支払い機能の殆どを利用できなくなりました。
私も色々と調べてみたのですが、唯一、Alipayを用いてプリペイド的な使い方(チャージした金額分支払いできる)のみが日本人でも使うことができるようです。
※pay機能の有効化の方法については、ここでは触れません。
私もなんとかAlipayを有効化でき、この深セン旅行ではQRコードでのお買い物をできましたε-(´・`) フー
とは言え、Alipayに補充した金額はあまり多くなかったので、中華スマホを買って帰ろうの夢は失敗に終わりましたが(-_- )……
QRコードでの支払いは、客側よりもお店側にメリットがあるように思われます。主に以下のようなメリットが考えられます。
- 会計時の手間がない
- 現金を保管しなくて良い
- レジスターなどの設備投資が不要
- 偽金での支払いがなくなる
この電気街では、個人が営業している小さいブースが多く存在しており、個人で簡単に商売ができるため、こういった決済方法が普及したのではないかと思います。
シェアサイクルを乗り回す
深センでは街中にシェアサイクル用自転車が置かれています。実際に下の写真のような黄色い自転車を街の人が乗っているのをたくさん見かけました。
使用するには、自転車に付いているQRコードを読み取りロックを外します。私も是非挑戦したかったのですが、Alipayの機能が制限されているため、使用できませんでした。残念です……
全てシェアサイクル自転車。街中に置かれている。
QRコードを読み取ってみるものの、Alipayに身分登録していないと利用できなかった。
私の深セン旅行は大体こんな感じです。
勢いで行ってみた割には、なんだかんだ当初の目的の多くを達成できました(笑)
(リンゴマークのないiPhoneなるものは見つかりませんでしたが)
残念ながら、今回のような旅行に近い形では、“深センはエンジニアにとって最高の場所” かどうかはわかりませんでした。そして、この意見は、実際に深センで誰かとものづくりをしないと得られない答えなのかなとも思いました。
確かに今の深センには、日本にはない何かはあるのかもしれません。それが勢いなのか、ものなのか、情報なのかは定かではありませんが。
少なくとも、QRコードやシェアサイクルが普及していることが “最高の場所” の答えではないと思いました。
深センという流動的・加速的に成長する街で、近いモチベーションを持った者同士が、互いに切磋琢磨しながら自身もまた流動的・加速度的に変化して何かを得る経験が、エンジニアを強く育てるのではないかと思います。
そういった意味では、沢山の 人材と、物資と、情報が集まるこの地は良いです。
もしここでロボコンやハッカソンを開いたとき、どんなアイデアと成果がでるのか、それはすごく楽しみなことですね。
以上、これが私のGWでした。次この街へ来るときは、ちゃんとものづくりをするエンジニアとして訪れたいです^^
もっとエンジニアとして活躍したくなりました。
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おまけ
そういえば、今回の旅行では香港にも足を運んでいたのですが、香港で知り合った方に、「香港や中国ではどんなゲームが人気ですか?」と聞いてみました。
彼も日本のゲームは好きなようで、色々なことを話してくれました。彼曰く、
- こっちでも、日本のゲーム(特にスマホゲーム)は人気
- 特に、“Fate Grand Order”、“白猫プロジェクト” はユーザー数多い
- 最近爆発的に人気なのは、“旅かえる”
- 日本のゲーム以外では、オンラインRPG系のスマホゲームは、若者は皆熱中している。
- 日本で人気となっている中国や韓国のゲームは、こちらではそこまでの熱中ぶりはない
だそうです。
確かにそういえば、旅行中にゲームをプレイしている人をよく見かけましたが、 大体の人がOVERHITやLINEAGEのようなMMORPGをしていた気がします。流石に実際にどのゲームだったかはわかりませんでしたが。
“旅かえる” は、日本のゲーム会社Hit-Pointさんのゲームですね。確かに中国でとても人気とは聞いていましたが、裏付けがとれました。(笑)
余談ですがつい数日前に行われた”Unite Tokyo 2018″でも、ヒットポイントさんが「旅かえる」に関する講演をされたようです。あ~Unite行きたかったな~
参考:【Unite Tokyo 2018】「ヒットはユーザーがさせてくれるもの」…『旅かえる』は如何にして”ゲーム別 月間収益額 世界1位”を獲得したのか