こんにちは!DNPハイパーテック マーケティンググループです。
近年、企業をターゲットとしたサイバー攻撃が相次ぎ発生しています。業種や規模にかかわらず、それぞれの企業が十分なセキュリティ対策を取る必要があるでしょう。
攻撃時に狙われるポイントは様々ですが、このコラムでは、アプリケーションソフトウェア(以下、アプリ)を対象とした攻撃とその対策について、アプリ開発企業の方向けに解説します。
■こんな方におすすめ:
- 発注元からセキュリティ対策を希望された場合に備えたいアプリ開発企業の方
- 発注元にセキュリティ対策強化を提案したいアプリ開発企業の方
- 他者とは違うアピールポイントが欲しいアプリ開発企業の方
- アプリのセキュリティ対策を専門の会社に任せたいアプリ開発企業の方
考えうる被害
配信されたアプリにはクラッキング(不正な解析・改ざん)被害にあう可能性が常に付きまといます。アプリの種類によっても異なりますが、攻撃者の目的としては下記のようなものが挙げられます。
・アプリを複製し、販売することによる収益の獲得
・意図しない機能を付与した改造アプリの作成・拡散
・製品に組み込まれているアプリの解析による技術情報の窃取
アプリが攻撃を受けてしまった結果、アプリ利用者や配信した企業において次のような被害が考えられます。
■利用する社員が限定されるオフィスに設置していたスマートロックアプリの改造アプリが作成され、外部からの入室が可能になる
■エアコン、IHクッキングヒーター、ドアモニター等、家電と連携しているIoTアプリが正常に稼働しなくなり、利用者の生活インフラに悪影響を及ぼすことにより企業やブランドの信頼が損なわれる
■ゲームアプリ内の課金の仕組みを不正に回避、その回避方法や回避ツールを拡散される
■映像やマンガ等のコンテンツを配信するアプリの海賊版が拡散され、本来獲得できるはずの収益が損なわれる

その他にも、あらゆる種類のアプリがクラッキングされ、悪用される可能性が考えられます。収益が減少したり、利用者からの企業への信頼を損ねるような形での悪影響が起こり得るのです。
アプリ開発企業のセキュリティ対策の現状と課題
悪意を持った攻撃へのセキュリティ対策について、アプリ開発企業の現状はどうなっているのでしょうか。
サイバー攻撃等からシステムやアプリを保護するため、開発段階から脆弱性を排除するよう配慮したコーディング(セキュアコーディング)を行うことで、セキュリティ対策を行っている企業様も多いようですが、アプリへのクラッキング対策が十分でないケースが見受けられます。
攻撃者に静的解析・改ざん(アプリを動作させず、アプリそのものを解析して、プログラムを改ざんする行為)されるケースを想定し、事前に難読化等の対策を行っていても、動的解析・改ざん(アプリを実行している状態で、攻撃者が端末のメモリ情報などを対象に解析・改ざんする行為)への対策がされていないと、守りたい情報が攻撃者に解析・改ざんされてしまいます。また、攻撃者は動的解析・改ざんを行うために、特権を取得したOSやエミュレータなど、通常とは異なる環境でアプリを動作させようとしてくるため、そのような不正環境上でのアプリ実行についても、しっかり対策を行っておくべきです。
開発するアプリに必要十分なセキュリティ対策を施すためには、非常に数少ない高度な対策スキルを持った社員が十分に揃っている状態を維持することが必要になります。また、組織としてセキュリティ対策を完結する以上、人的依存の強いコーディングの社内ルール化、標準化等の管理運用が必要になります。そこにかかる継続的なコストは決して小さくはありません。
そのほか、アプリ開発を発注する企業側が、アプリ配信にあたって必要なセキュリティ対策についての知識を持っているかどうかもケースによって差があります。開発企業側から発注企業側へセキュリティ対策の必要性を提案することも、時には必要になってくるでしょう。
このような状況の中で、必要十分なセキュリティ対策を実施できていない企業様も多いようです。または、現状より強固なセキュリティ対策が必要と感じつつも、人材不足やコスト面での負担を考えると踏み切れないというお悩みを抱えている企業様も多いのではないでしょうか。
多角的にアプリを保護する「CrackProof」
では、これらの課題はどのような対策で解決できるのでしょうか? ここで、セキュリティ対策の中でも、アプリへのクラッキングを防ぐことを目的として開発されたツール「CrackProof」の機能とメリットのご紹介をさせていただきます。
CrackProofは、様々なクラッキングからアプリを強固に保護する国産のセキュリティ対策ツールです。静的解析・動的解析・攻撃者にとって有利な環境でのアプリ起動を阻止し、多角的な保護を可能にします。

セキュリティに関しての専門知識をお持ちの方でなくても、基本的な使用方法を覚えていただければ、簡単にCrackProofの処理が実行可能です。また、導入後のサポートについてもご安心いただける環境を備えています。お客様からお問い合わせを頂くサポート部署が国内オフィスで開発と連携しているため、迅速で丁寧なサポート対応が可能です。
CrackProofについてさらに詳しく知りたい方には、製品パンフレットをご用意しておりますので、ぜひダウンロードしてご覧ください。
ダウンロードはこちら
セキュリティ対策を専門企業に任せるメリット
セキュリティ専門知識を持った人材を採用し、セキュリティ対策を社内で完結するだけの環境を維持するには少なくないコストが必要になります。また、人材の入れ替わりのタイミングでセキュリティ体制が不安定になりかねません。専門知識が必要ないセキュリティ対策ツールを使用することで、この分のコストカットと安定したセキュリティ体制の構築が可能になります。
また、セキュリティ関連の社会的状況は常に変化しているため、セキュリティ対策ツールも一度かけて終わりという訳にはいきません。攻撃側は常に手法を進化させていくため、それに対抗するためにアプリ開発側もセキュリティ関連知識を更新させてゆくことが必要になります。また、アプリを運用してゆく中で、OSのアップデートなどの環境の変化の度に、新バージョンのOS上でセキュリティ対策が問題なく動作するかの確認等も必要になります。確認事項や問題が出てきた際に専門家に相談できる環境を作っておくことで、都度対応を検討する時間・労力のコストを減らすことができます。
そのほか、アプリへのセキュリティ対策が万全であることを強みとして差異化し、発注元へPRできます。セキュリティ対策の重要性を理解している企業であれば、アプリ開発企業の選定条件としてセキュリティ体制の強固さを重点項目としているところもあるはずです。開発実績やアプリのユーザビリティの高さ、サポートの手厚さなどこれまでのPRポイントにセキュリティ体制の強固さが加わることで、発注元からの信頼感を高めることが可能になります。
まとめ
アプリへのセキュリティ対策、クラッキング対策にかかるコストは、長期的に見積もっておく必要があります。都度の対策で間に合わせる不安定な環境では、アプリ開発の様々な工程に負担がかかります。専門企業に相談でき、専用ツールを使用できる体制を作っておき、アプリ開発という本来の事業に専念できる環境を確保しましょう。
このコラムを読んで、アプリへのセキュリティ対策、クラッキング対策について詳しく話を聞いてみたいと思われた方は、ぜひお気軽に当社にお問い合わせください。
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